最近、個人ブログをポートフォリオとしても使える形に育てていこうと考えている。
ポートフォリオサイトと聞くと、制作物を並べたり、使える技術を書いたり、自己紹介を載せたりするものを想像するかもしれない。もちろんそれも大切だ。
ただ、今の時代にポートフォリオサイトを作る意味は、少し変わってきているように感じている。
AIを使えば、Webサイトやアプリケーションの見た目はかなり簡単に作れるようになった。 おしゃれなデザイン、長大なコード、自己紹介ページ。そういったものは、以前よりもずっと短い時間で作れるようになっている。
だからこそ、単に「作れます」と見せるだけのポートフォリオは、以前ほど強い意味を持ちにくくなっているのかもしれない。
それでも私は、あえて個人ブログをポートフォリオ化しようと思っている。
理由は、これから重要になるのは「何を作ったか」だけではなく、どういう意図で、どう考えて、どう作ったのかだと思うからだ。
AIで作れる時代だからこそ、意図が大事になる
AIによって、形にするハードルは大きく下がった。
アイデアを出す。 UIのたたき台を作る。 コードを書く。 文章を整える。 エラーの原因を探す。
こうした作業の多くは、AIの力を借りることでかなり速く進められる。
でも、だからといって「作る人の価値」がなくなるとは思っていない。
むしろ、何でもある程度作れるようになったからこそ、次に問われるのは、
- なぜそれを作るのか
- なぜその技術を選ぶのか
- なぜそのUIにするのか
- 何を優先して、何を捨てるのか
- どこをAIに任せて、どこを自分で判断するのか
- 作ったあとにどう改善していくのか
といった部分だと思う。
完成した成果物だけを見ると、AIで作ったものなのか、人間がどこまで考えたものなのかは分かりにくい。
でも、その背景にある意思決定や試行錯誤まで見えると、その人がどういう考え方で開発しているのかが伝わる。
私が作りたいポートフォリオは、単なる作品集ではなく、そうした意思決定のログのような場所だ。
「作れる」だけではなく、「考えて作れる」を伝えたい
ポートフォリオを見る人が知りたいのは、完成品の見た目だけではないと考えている。
もちろん、見た目の完成度や技術的な実装力も大切だ。 でも実際の開発では、それ以上に「なぜそうしたのか」を説明できることが重要になる場面が多いはずだ。
たとえば、パフォーマンスを重視して静的な構成にするのか。 リッチな体験を優先して、あえて多少の重さを許容するのか。 アクセシビリティやセマンティックHTMLをどこまで丁寧に扱うのか。 AIを使うとしても、どこまでを任せて、どこからは自分で責任を持つのか。
こういう判断には、その人の価値観が出る。
私は、ただ「Next.jsを使えます」「Reactを書けます」「AIを使って開発できます」と言うだけではなく、 自分が何を大事にして、どんな判断をしながら作っているのかを伝えたい。
そのためには、通常のポートフォリオサイトよりも、ブログという形の方が合っていると感じた。
個人ブログは、完成品だけでは見えない部分を残せる
個人ブログの良さは、完成したものだけでなく、その途中の考えも残せるところだ。
たとえば、
- なぜそのサイトを作ったのか
- 最初はどういう設計にしていたのか
- 実装してみて何がうまくいかなかったのか
- どこを改善したのか
- どの技術選定に迷ったのか
- AIをどう使ったのか
- 今後どう育てていきたいのか
こうしたことを記事として残していける。
GitHubのリポジトリや完成したWebサイトだけでは、そこまでの背景はなかなか伝わらない。
でも、記事として言語化しておくことで、自分の考え方や成長の過程を見てもらえるようになる。
これは、就職活動や企業の方に見てもらうためだけではなく、自分自身にとっても意味がある。
過去の自分が何を考えていたのか。 何に悩んで、どう判断したのか。 どこが成長して、どこがまだ課題なのか。
そうした記録を残しておくことで、自分の開発者としての軸も少しずつ見えてくると思っている。
AIを使うからこそ、人間側の判断を見せたい
私は、AIを使うこと自体を隠す必要はないと考えている。
むしろ、これからの開発ではAIをうまく使えることも重要なスキルの一つになるはずだ。
ただし、AIを使うことと、何も考えずにAIに任せることは違う。
AIにコードを書いてもらうとしても、最終的にそのコードを採用するかどうかを判断するのは自分だ。 AIが出したUI案を使うとしても、それが本当にユーザーにとって良い体験なのかを考えるのは自分だ。 AIに文章を整えてもらうとしても、そこに自分の考えがあるかどうかは自分で確認しなければならない。
だからこそ、AI時代のポートフォリオでは、完成物だけではなく、 AIとどう向き合い、どこに自分の判断を置いているのかを見せることが大切だと考えている。
「AIで作ったんでしょ?」で終わらせるのではなく、 「AIも使いながら、こういう意図で設計し、こういう判断で改善している」と伝えられる場所にしたい。
私にとってのポートフォリオは、作品集というより成長記録
今回、個人ブログをポートフォリオ化するにあたって、ただプロフィールページや制作実績ページを追加するだけにはしたくない。
もちろん、制作物や使っている技術は分かりやすく整理する。 でも、それだけではなく、それぞれの制作物に対して、
- どんな課題意識から作ったのか
- どこをこだわったのか
- 技術的に何を試したのか
- 何に失敗したのか
- 今後どう改善したいのか
まで残していきたい。
完成したものをきれいに並べるだけではなく、まだ途中のものも含めて、育っていく過程を見せる。
そうすることで、今の自分の実力だけではなく、 どう学び、どう改善し、どう成長していく人なのかを伝えられると思っている。
このブログで見せていきたいもの
このブログでは、今後、自分が作っているWebサイトやアプリについても少しずつ整理していく予定だ。
たとえば、個人で運営している旅行ブログ、AIを活用した旅行計画アプリ、技術ブログ自体の改善、パフォーマンスチューニング、アクセシビリティ、UI設計、AIを使った開発フローなど。
ただ成果物を紹介するだけではなく、そこに至るまでの考えや、実装で悩んだこと、改善したことも含めて書いていきたい。
特に私は、Webの体験やパフォーマンス、UIの気持ちよさ、個人開発を継続的に育てていくことに関心がある。
そうした関心や価値観は、スキル一覧だけでは伝わりにくい。
だからこそ、このブログを通して、自分がどういうものを作りたい人なのか、どういう視点でWeb開発に向き合っているのかを伝えていきたいと考えている。
おわりに
AIによって、何かを作ることはこれからさらに簡単になっていくと思う。
だからこそ、ただ作れることだけを示すのではなく、 何を考え、何を選び、どう改善していくのかを見せることが大切になる。
私にとって、個人ブログのポートフォリオ化は、そのための取り組みだ。
完成品を並べるだけの場所ではなく、考え方や試行錯誤、成長の過程まで残せる場所にする。
このブログを、そんなポートフォリオとして少しずつ育てていきたい。